発注者支援業務と施工管理のどっちに転職?未経験が狙う将来性を徹底解説

施工管理 どっちに転職 発注者支援業務

施工管理で朝から晩まで現場に張り付き、休みも少なく疲弊している…。
一方で、国土交通省やNEXCOなどの発注者をサポートする「発注者支援業務」という働き方があると聞くけれど・・・

悩むアザラシ

「どんな仕事なの?」「実際の勤務時間は?」「みなし公務員って何?」転職するならどっちがいいのさ!

この記事で解決できる悩み
特に以下のポイントを押さえれば、自分がどちらのキャリアを選ぶべきかが見えてきます。

  • 勤務地や勤務時間の違い
  • 仕事内容やコスト管理の違い
  • 資格手当や年収アップを狙う方法
  • DX時代を見据えた将来性

こんな悩みを解決する記事を用意しました!

この記事を書いた人
  • 3年で年収を300万貯めた人
  • 4年で総資産0円から600万貯金した人
  • 建設業界専門の転職を10年以上経験
  • 未経験の異業種転職で土木作業員から発注者支援業務に転職した人
  • 履歴書の添削と面接対策もやってます
遊牧民です

本記事では、「発注者支援業務」と「施工管理」を比較しながら、転職や未経験スタートにおける将来性や具体的な働き方を深掘りします。
最後まで読むと、あなたにとってどちらで働く方がいいのかが分かります!


目次

人手不足が深刻化する土木業界:施工管理と発注者支援業務の違い

人手不足で高齢化が深刻化する土木業界にびっくりする女性

土木・建設業界は、インフラ老朽化や技術者不足が続き、若い人材の確保が急務となっています。
その中で、施工管理と発注者支援業務はいずれも需要が高まっており、未経験からでも転職を目指せる職種です。
しかし、仕事内容や働き方、求められるスキルには大きな違いがあります。

施工管理と発注者支援業務の概略を整理し、なぜ両者が「人材不足の解消策」として注目されているのか背景を見ていきましょう!

そもそも・・・施工管理とは

施工管理は、民間のゼネコンやサブコン、下請け企業などに所属して、工事現場の安全・品質・工程・原価を管理する仕事です。
橋梁や道路、ビル建築など工種は多岐にわたりますが、いずれも「ものづくりの現場をスムーズに進める」ために必要不可欠な役割を担います。

  • 長時間労働や休日出勤が多いという側面もあり、若い世代の敬遠が続いて人手不足が深刻。
  • 現場ならではの「構造物が完成していく達成感」は大きな魅力として語られがちです。

そもそも・・・発注者支援業務とは

発注者支援業務は、国土交通省・NEXCOなどの公共事業の発注者をサポートし、工事が適正に進むようチェックや書類作成を行う仕事です。
受注者(施工企業)の立場ではなく、あくまで発注者の代理的なポジションで働くため、「みなし公務員」の扱いとなることもあります。

  • 現場への出勤はあるものの、オフィスワークが中心で、複数の工事を俯瞰的に見る立場です。
  • 肉体労働や直接的な指示出しは少なく、安定した働き方を求める人に人気が高まっています。

なぜ需要が高まるのか

  • 社会インフラの老朽化
    国内の橋梁や道路、河川などのメンテナンス需要が年々増加。
    工事案件が多い一方、エンジニアが不足しがち。
  • 働き方改革やDX推進
    現場の長時間労働改善や建設DX(BIM/CIM、3Dスキャン等)の普及が進み、ITリテラシーのある人材が求められている。
    発注者支援業務では書類作成やデジタルツールの活用が業務の中心となるため、ITに強い人は重宝される。
  • 官民協働の新しい働き方
    公共事業のコストダウンや効率化を目指すため、外部の専門家に委託する「発注者支援サービス」が拡大中。
    発注者(国や自治体)自体が人員不足でスキルを補完できないため、支援業務が不可欠となっている。

遊牧民

もう橋やトンネルも高齢者になってきたのよ~

発注者支援業務と施工管理の働き方:勤務時間・勤務地を徹底比較

発注者支援業務と施工管理の働き方・勤務時間・勤務地を比較する女性

「現場でバリバリ働くのが施工管理!」
「デスクワーク多めが発注者支援業務!」
というイメージはあるかもしれません。


しかし、実際にはどのくらい働き方が違うのでしょうか。
ここでは、勤務地や勤務時間、休日の取りやすさなどについて比較します。

施工管理と発注者支援業務の働き方比較

勤務地

施工管理と発注者支援業務を勤務地で比較すると以下のようになります。
大きな違いは施工管理は工事現場が拠点ですが、発注者支援業務は出張所や事務所が中心です。

施工管理
発注者支援業務
  • 基本は工事現場の事務所が拠点
  • 大規模土木の場合、数年単位で同じ現場に常駐するケースが多い。
  • 小規模工事を多数抱える企業だと、数カ月単位で現場を移る場合もある。
  • 国土交通省やNEXCOなどの出張所・事務所が拠点
  • 工事現場へは「巡回」という形で向かう。
  • 1日で複数箇所を回ることもあるため、どこか一つの現場に張り付くわけではない。
遊牧民

施工管理は監督なら数年単位だけど、工種(鉄筋大工なら)数か月で移動だね!

勤務時間

勤務時間の比較です。施工管理は工事の時間以外にも移動時間がとてもかかります。
正直、私は移動が県外だったので移動という業務時間外のただ働きが多かった印象です。

一方、発注者支援業務は一年をかけてほぼ一定です。繁忙期が年二回、夏と冬にありますが、残業しても2,3時間の印象です。

施工管理
発注者支援業務
  • 一般的には 8:00~17:00 が定時だが、実態として7時台に現場入りする人が多い。
  • 工事監督だと残業や休日出勤が続き、20時以降まで残ることもしばしば。
  • 作業員は工事が早く終わればすぐ帰れる。
  • 定時は 8:30~17:15 など官庁に準じる場合が多い。
  • みなし公務員として扱われることもあり、平均して19時ごろには業務終了というケースが多い。
  • 繁忙期の閑散期の差がある。
遊牧民

測量や生コン打設をやってた時は毎日4時、5時起きだったなぁ~

休日・残業

休日と残業を比較してみましょう。

施工管理
発注者支援業務
  • 土曜出勤が発生 する企業も少なくない。
  • 工期の遅れや追加工事が出ると、繁忙期に一気に残業時間が膨れ上がる傾向が強い。
  • 基本的に 土日祝休み
    公的機関のルールが適用されるため、残業や休日出勤は抑えられがち。
  • 繁忙期や締め切り前は多少の残業も発生する。
遊牧民

休日は圧倒的に発注者支援業務が多いね!

どちらが合っているか

  • 体力に自信があり、現場での臨機応変な対応を厭わないなら施工管理
  • オフィスワーク中心で、複数案件を広く見るのが好きなら発注者支援

特にプライベートとの両立を重視するなら、発注者支援業務は魅力的な選択肢となります。

遊牧民

施工管理→発注者支援業務
と筆者が転職してるから独断と偏見もあるけどね!


未経験からの転職で実感:発注者支援業務と施工管理の具体的仕事内容

未経験からの転職で実感:発注者支援業務と施工管理の具体的仕事内容

実際に私が「工事監督(ゼネコン)→現場代理人(一次下請け)→発注者支援業務」と転職してきた経験を踏まえて、仕事内容の違いを明確にお伝えします!
未経験スタートでも、各職種で求められるスキルや、やりがいが異なる点を把握できれば、キャリア選択に役立ちます。

施工管理の主な仕事内容

やりがいはすごくあるよ!!
施工管理の主な仕事内容
  1. 職人や協力会社との調整
    鉄筋・型枠・生コンなど、段階ごとに異なる業者や職人が作業するため、工程管理が欠かせません。
    また、天候やトラブルでスケジュールが狂ったときのリカバリーも重要です。
  2. 安全管理と品質管理
    現場で働く人の安全を確保し、事故を未然に防ぐためのKY(危険予知)活動を主導します。
    出来形管理や写真撮影など、工事の品質を記録するのも施工管理の役割です。
  3. 予算や原価管理(管理職になるほど重要)
    工事を赤字にしないために、材料費や人件費の最適化を図ります。
    特に、大手ゼネコンや現場代理人クラスになると、利益を出すプレッシャーが大きいです。

実体験エピソード

  • 月150時間を超える残業が当たり前だったゼネコン勤務時代。
  • 橋梁工事では日々の進捗を追うのが大変だが、形が完成していくやりがいは格別。
  • 一次下請けとして山留め工事に特化した際は専門性が高まり、早めに作業が終わるメリットも。
    ただし、出張やホテル暮らしが続き、車移動で疲弊する場面も多かった。

発注者支援業務の主な仕事内容

事務作業の工事バージョンってかんじ!
発注者支援業務の主な仕事
  1. 工事の段階的なチェックと検査
    図面や仕様書どおりに施工が進んでいるか、ルール違反がないかなどを確認して報告します。
    いわば、「検査官」的な役割を担うわけです。
  2. 書類作成・積算・契約関連のサポート
    受注者から提出される書類(設計書や契約書)を精査し、発注者が適切に工事を進められるよう支援します。
    ExcelやWordなど、PCでの事務処理が中心です。
  3. 複数現場の進捗管理
    1日に複数の工事現場を巡回するケースが多く、1現場あたり1~2時間程度の滞在で状況を把握。
    施工管理のように深く入り込むよりは、広く浅くチェックするイメージです。

実体験エピソード

  • 事務作業中心のため、体力的に楽になった。
  • 数千万円規模の設計書をチェックするなど、慣れない単語や数字が多く、最初は戸惑った。
  • 朝早く現場を開ける準備やKY活動のまとめなどがほぼ不要で、定時外の作業が減った
  • 職人と直接やりとりする機会は少なく、主な交渉相手は元請けの代理人や上位技術者。

コストと利益をどう管理?発注者支援業務と施工管理の予算管理の違い

予算管理のため、電卓で計算するメガネを掛けた女性。

施工管理と発注者支援業務の大きな違いの一つが「予算管理」の有無です。
土木工事では材料費や人件費、下請けへの支払いなどコスト項目が多いため、赤字を出さないための調整が必要になります。
ここでは、両者の立場から見る予算管理の特徴を解説します。

施工管理(民間)側の予算管理

「ここまではウチで出すから残りはそっちでうまくやってよ!」
施工管理の予算管理
  • 実行予算を組み、コストを最適化する
    材料の手配や下請けの工賃などを考慮し、赤字を避けながら品質を確保する。
    低い落札率で受注した工事の利益捻出は至難の業となる場合も。
  • 管理職ほどプレッシャーが大きい
    現場代理人や所長クラスは、品質や工期だけでなく「利益を上げる」責務を負う。
    そのため「高い技術力+交渉力+経営視点」が問われる。
  • 苦労と達成感が表裏一体
    トラブル続きで余計なコストがかかったり、職人不足で工期が延びたり…。
    しかし、最終的に黒字で工事を納められたときの達成感は大きい。

発注者支援業務側の予算管理

工事を始める前の積算がシビア
発注者支援業務の予算管理
  • 受注者側の利益には関与しない
    あくまで、公共事業の予算が正しく使われているかチェックする立場。
    施工業者の赤字・黒字は評価対象ではなく、仕様違反があれば容赦なく指摘する。
  • 焦点は「ルール遵守」と「適正な支出」
    図面や契約条件に基づき、工事が法令通りかつ公正に進行しているかを審査。
    見積や設計書の再確認を行い、違約があれば発注者へ報告する。
  • 心身の負担が少ない反面、ものづくりへの直接的な関わりは薄い
    予算面での苦労は小さいが、工事現場のやりくりにはほぼタッチしないため、実際に何かを作り上げる醍醐味を感じにくい。

資格手当と年収アップを狙う:発注者支援業務と施工管理の報酬差

資格手当と年収アップを狙う:発注者支援業務と施工管理の報酬差

「施工管理は残業が多い分、若いうちから稼げる」「発注者支援業務は資格手当で収入を伸ばす」など、実際にどのような年収の違いがあるのでしょうか。
ここでは、両者の賃金体系や評価制度を比較してみます。

施工管理の年収事情

僕は新入社員で年収800万超えました!
施工管理の年収事情
  • 大手ゼネコンの場合
    残業や休日出勤が多く、手当がつきやすい。
    若い頃から年収500万~600万円台に到達することも珍しくない。
    ただし、激務になりがちで、ライフワークバランスを崩す例も多い。
  • 中小・下請けの場合
    年俸制が多く、残業代が一律支給となる企業も。
    大手ほどの爆発的な収入増は期待しにくいが、専門工種に特化して働きやすいメリットがある。
  • 資格手当
    1級・2級施工管理技士などを保有していると多少の手当はあるが、評価は「現場の実績」が大部分を占める。
    資格だけで大きく年収が跳ね上がるわけではないことが多い。

発注者支援業務の年収事情

年齢と資格ベースで年収が上がっていく印象
発注者支援業務の年収事情
  • 基本的に定時退社がしやすく、年収は中程度が多い
    施工管理ほど残業で稼ぐスタイルではなく、安定した給与水準。
    ただし企業によっては繁忙期があり、残業代が増えるケースもある。
  • 資格手当が充実
    技術士やRCCMなどの難関資格はもちろん、2級土木施工管理技士や測量士などの取得にも手厚い手当をつける企業が多い。
    年収アップの道筋は「資格取得+実務経験」で積み上げていくイメージ。
  • 「働きやすさ」と「適度な収入」を両立できる
    身体的な負担が少ないため、長く勤められ、資格をコツコツ取りながら収入を底上げしていくスタイルが可能。
    一気に大金を稼ぐイメージではないが、ライフステージに合わせて働き続けやすい。

発注者支援業務と施工管理の将来性:みなし公務員やDXの影響とは

将来が不安で悩んでいる少女

いずれの仕事もインフラを支える重要な役割を担っており、今後もニーズは高いと考えられます。
しかし、現場系かオフィス系かで働き方が異なり、DX推進の波もそれぞれの領域で影響の度合いが異なるはずです。
ここでは、業界全体のトレンドと、みなし公務員としてのメリット・デメリットについて整理します。

みなし公務員としての魅力と注意点

魅力

  • 労働時間や休日に関して、公的機関の厳格なルールが適用されやすい。
  • 官庁や自治体のプロジェクトに関わるため、景気に左右されにくく安定している。

注意点

  • 公務員法の規定に準じた守秘義務や倫理規定がある場合も。
  • 実際の指示権限はあくまで発注者にあるため、「自分の裁量で工事を動かす」感覚は薄い。

DXとITリテラシーの重要性

  • 施工管理側
    現場での施工管理がデジタル化(3Dスキャンやドローン測量など)され始め、従来の“職人任せ”から変革を求められる。
    ITに強い施工管理技術者は引く手あまたで、特に若手の参入が期待される。
  • 発注者支援業務側
    官公庁・自治体のデジタル化が進み、設計書や検査システムのオンライン化が進行中。
    ExcelやWordだけでなく、BIM/CIMを活用したチェックや電子納品対応が増加している。
    「紙の書類に慣れた職員が多い」という課題がある一方、ITリテラシーを持つ若手が活躍しやすい場でもある。

インフラ点検の将来性

  • 橋梁・トンネル・道路の老朽化
    これらの維持管理には定期的な点検と補修が欠かせない。
    発注者支援業務では一括して複数の案件を管理し、施工管理では実際に現場で補修作業を行う。
  • NEXCO関連の仕事
    高速道路の保全・改修など、継続的に需要が見込まれる案件が多数。
    公共性が高く、安定した予算がつきやすい領域として、両職種ともに将来性は明るい

【まとめ】転職で後悔しないための最終結論とアクションプランを考察

転職でいい案がひらめいた少女

最後に、転職を考えるあなたがどちらを選ぶと良いのか、結論を整理します。
施工管理と発注者支援業務は同じ土木・建設業界ながら、働き方・年収体系・やりがいが大きく異なります。

最終結論

  • ものづくりの最前線で汗をかき、高収入を得たいなら施工管理
  • 安定した生活リズムで、資格手当やオフィスワークを重視するなら発注者支援業務

転職時のアクションプラン

  1. 自分の優先順位を明確にする
    収入・ワークライフバランス・やりがい・キャリアアップなど、何を重視したいか洗い出す。
    例えば「年収UPが最優先」なら施工管理、「家族との時間や安定を最優先」なら発注者支援業務が向いている可能性が高い。
  2. 現場経験やPCスキルの棚卸し
    施工管理に進みたいなら、未経験でも基本的な建設知識や資格取得を計画。
    発注者支援を狙うなら、Excel関数やWordの文書作成など事務スキルを習得しておく。
  3. 資格取得を見据えた企業選び
    どちらの職種も資格がキャリアアップのカギになる。
    資格手当を積極的に支給する企業や、試験費用補助がある企業をリサーチすると良い。
  4. DXやITリテラシーを強みにする
    デジタル技術の活用が進む建設業界で、ITに強い人材は重宝される。
    CADやBIMツールの操作経験があれば、アピールポイントとして有利。
  5. 情報収集と比較検討
    転職エージェントや求人サイトを活用し、具体的な募集内容や労働条件を比較。
    「みなし公務員として働きやすい環境か」「残業代や休日取得状況はどうか」など、細かい確認が重要。

施工管理と発注者支援業務はどちらも日本のインフラを支える重要な職種です。
しかし、求められる働き方・スキルセット・キャリアの伸ばし方は大きく異なるため、安易に決めてしまうと後悔する可能性があります。

遊牧民

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未経験であっても、建設業界は人材不足の状況が続いているため、チャンスは十分にあります。
自分に合ったキャリアを見つけ、充実したエンジニアライフをスタートさせてください。

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この記事を書いた人

 転職エキスパート。建設業のブラック企業を退職して、未経験から転職を10回以上を経験。遊牧民のように住み家を変え、職変え、転職の成功と失敗を繰り返して、酸いも甘いも知ったアザラシ。
 転職のコツを覚えてからは3年で年収を300万円アップさせました。
 「もう作業員いやだ!!」と建設業界から未経験の異業種転職を考えているあなたのため作りました。
 

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