施工管理で朝から晩まで現場に張り付き、休みも少なく疲弊している…。
一方で、国土交通省やNEXCOなどの発注者をサポートする「発注者支援業務」という働き方があると聞くけれど・・・

「どんな仕事なの?」「実際の勤務時間は?」「みなし公務員って何?」転職するならどっちがいいのさ!
この記事で解決できる悩み
特に以下のポイントを押さえれば、自分がどちらのキャリアを選ぶべきかが見えてきます。
- 勤務地や勤務時間の違い
- 仕事内容やコスト管理の違い
- 資格手当や年収アップを狙う方法
- DX時代を見据えた将来性
こんな悩みを解決する記事を用意しました!
本記事では、「発注者支援業務」と「施工管理」を比較しながら、転職や未経験スタートにおける将来性や具体的な働き方を深掘りします。
最後まで読むと、あなたにとってどちらで働く方がいいのかが分かります!
人手不足が深刻化する土木業界:施工管理と発注者支援業務の違い


土木・建設業界は、インフラ老朽化や技術者不足が続き、若い人材の確保が急務となっています。
その中で、施工管理と発注者支援業務はいずれも需要が高まっており、未経験からでも転職を目指せる職種です。
しかし、仕事内容や働き方、求められるスキルには大きな違いがあります。
施工管理と発注者支援業務の概略を整理し、なぜ両者が「人材不足の解消策」として注目されているのか背景を見ていきましょう!
そもそも・・・施工管理とは
施工管理は、民間のゼネコンやサブコン、下請け企業などに所属して、工事現場の安全・品質・工程・原価を管理する仕事です。
橋梁や道路、ビル建築など工種は多岐にわたりますが、いずれも「ものづくりの現場をスムーズに進める」ために必要不可欠な役割を担います。
- 長時間労働や休日出勤が多いという側面もあり、若い世代の敬遠が続いて人手不足が深刻。
- 現場ならではの「構造物が完成していく達成感」は大きな魅力として語られがちです。
そもそも・・・発注者支援業務とは
発注者支援業務は、国土交通省・NEXCOなどの公共事業の発注者をサポートし、工事が適正に進むようチェックや書類作成を行う仕事です。
受注者(施工企業)の立場ではなく、あくまで発注者の代理的なポジションで働くため、「みなし公務員」の扱いとなることもあります。
- 現場への出勤はあるものの、オフィスワークが中心で、複数の工事を俯瞰的に見る立場です。
- 肉体労働や直接的な指示出しは少なく、安定した働き方を求める人に人気が高まっています。
なぜ需要が高まるのか
- 社会インフラの老朽化
国内の橋梁や道路、河川などのメンテナンス需要が年々増加。
工事案件が多い一方、エンジニアが不足しがち。
- 働き方改革やDX推進
現場の長時間労働改善や建設DX(BIM/CIM、3Dスキャン等)の普及が進み、ITリテラシーのある人材が求められている。
発注者支援業務では書類作成やデジタルツールの活用が業務の中心となるため、ITに強い人は重宝される。 - 官民協働の新しい働き方
公共事業のコストダウンや効率化を目指すため、外部の専門家に委託する「発注者支援サービス」が拡大中。
発注者(国や自治体)自体が人員不足でスキルを補完できないため、支援業務が不可欠となっている。



もう橋やトンネルも高齢者になってきたのよ~
発注者支援業務と施工管理の働き方:勤務時間・勤務地を徹底比較


「現場でバリバリ働くのが施工管理!」
「デスクワーク多めが発注者支援業務!」
というイメージはあるかもしれません。
しかし、実際にはどのくらい働き方が違うのでしょうか。
ここでは、勤務地や勤務時間、休日の取りやすさなどについて比較します。
施工管理と発注者支援業務の働き方比較
勤務地
施工管理と発注者支援業務を勤務地で比較すると以下のようになります。
大きな違いは施工管理は工事現場が拠点ですが、発注者支援業務は出張所や事務所が中心です。



施工管理は監督なら数年単位だけど、工種(鉄筋大工なら)数か月で移動だね!
勤務時間
勤務時間の比較です。施工管理は工事の時間以外にも移動時間がとてもかかります。
正直、私は移動が県外だったので移動という業務時間外のただ働きが多かった印象です。
一方、発注者支援業務は一年をかけてほぼ一定です。繁忙期が年二回、夏と冬にありますが、残業しても2,3時間の印象です。



測量や生コン打設をやってた時は毎日4時、5時起きだったなぁ~
休日・残業
休日と残業を比較してみましょう。



休日は圧倒的に発注者支援業務が多いね!
どちらが合っているか
- 体力に自信があり、現場での臨機応変な対応を厭わないなら施工管理
- オフィスワーク中心で、複数案件を広く見るのが好きなら発注者支援
特にプライベートとの両立を重視するなら、発注者支援業務は魅力的な選択肢となります。



施工管理→発注者支援業務
と筆者が転職してるから独断と偏見もあるけどね!
未経験からの転職で実感:発注者支援業務と施工管理の具体的仕事内容


実際に私が「工事監督(ゼネコン)→現場代理人(一次下請け)→発注者支援業務」と転職してきた経験を踏まえて、仕事内容の違いを明確にお伝えします!
未経験スタートでも、各職種で求められるスキルや、やりがいが異なる点を把握できれば、キャリア選択に役立ちます。
施工管理の主な仕事内容
実体験エピソード
- 月150時間を超える残業が当たり前だったゼネコン勤務時代。
- 橋梁工事では日々の進捗を追うのが大変だが、形が完成していくやりがいは格別。
- 一次下請けとして山留め工事に特化した際は専門性が高まり、早めに作業が終わるメリットも。
ただし、出張やホテル暮らしが続き、車移動で疲弊する場面も多かった。
発注者支援業務の主な仕事内容
実体験エピソード
- 事務作業中心のため、体力的に楽になった。
- 数千万円規模の設計書をチェックするなど、慣れない単語や数字が多く、最初は戸惑った。
- 朝早く現場を開ける準備やKY活動のまとめなどがほぼ不要で、定時外の作業が減った。
- 職人と直接やりとりする機会は少なく、主な交渉相手は元請けの代理人や上位技術者。
コストと利益をどう管理?発注者支援業務と施工管理の予算管理の違い


施工管理と発注者支援業務の大きな違いの一つが「予算管理」の有無です。
土木工事では材料費や人件費、下請けへの支払いなどコスト項目が多いため、赤字を出さないための調整が必要になります。
ここでは、両者の立場から見る予算管理の特徴を解説します。
施工管理(民間)側の予算管理
発注者支援業務側の予算管理
資格手当と年収アップを狙う:発注者支援業務と施工管理の報酬差


「施工管理は残業が多い分、若いうちから稼げる」「発注者支援業務は資格手当で収入を伸ばす」など、実際にどのような年収の違いがあるのでしょうか。
ここでは、両者の賃金体系や評価制度を比較してみます。
施工管理の年収事情
発注者支援業務の年収事情
発注者支援業務と施工管理の将来性:みなし公務員やDXの影響とは


いずれの仕事もインフラを支える重要な役割を担っており、今後もニーズは高いと考えられます。
しかし、現場系かオフィス系かで働き方が異なり、DX推進の波もそれぞれの領域で影響の度合いが異なるはずです。
ここでは、業界全体のトレンドと、みなし公務員としてのメリット・デメリットについて整理します。
みなし公務員としての魅力と注意点
魅力
- 労働時間や休日に関して、公的機関の厳格なルールが適用されやすい。
- 官庁や自治体のプロジェクトに関わるため、景気に左右されにくく安定している。
注意点
- 公務員法の規定に準じた守秘義務や倫理規定がある場合も。
- 実際の指示権限はあくまで発注者にあるため、「自分の裁量で工事を動かす」感覚は薄い。
DXとITリテラシーの重要性
- 施工管理側
現場での施工管理がデジタル化(3Dスキャンやドローン測量など)され始め、従来の“職人任せ”から変革を求められる。
ITに強い施工管理技術者は引く手あまたで、特に若手の参入が期待される。 - 発注者支援業務側
官公庁・自治体のデジタル化が進み、設計書や検査システムのオンライン化が進行中。
ExcelやWordだけでなく、BIM/CIMを活用したチェックや電子納品対応が増加している。
「紙の書類に慣れた職員が多い」という課題がある一方、ITリテラシーを持つ若手が活躍しやすい場でもある。
インフラ点検の将来性
- 橋梁・トンネル・道路の老朽化
これらの維持管理には定期的な点検と補修が欠かせない。
発注者支援業務では一括して複数の案件を管理し、施工管理では実際に現場で補修作業を行う。 - NEXCO関連の仕事
高速道路の保全・改修など、継続的に需要が見込まれる案件が多数。
公共性が高く、安定した予算がつきやすい領域として、両職種ともに将来性は明るい
【まとめ】転職で後悔しないための最終結論とアクションプランを考察


最後に、転職を考えるあなたがどちらを選ぶと良いのか、結論を整理します。
施工管理と発注者支援業務は同じ土木・建設業界ながら、働き方・年収体系・やりがいが大きく異なります。
最終結論
- ものづくりの最前線で汗をかき、高収入を得たいなら施工管理
- 安定した生活リズムで、資格手当やオフィスワークを重視するなら発注者支援業務
転職時のアクションプラン
- 自分の優先順位を明確にする
収入・ワークライフバランス・やりがい・キャリアアップなど、何を重視したいか洗い出す。
例えば「年収UPが最優先」なら施工管理、「家族との時間や安定を最優先」なら発注者支援業務が向いている可能性が高い。 - 現場経験やPCスキルの棚卸し
施工管理に進みたいなら、未経験でも基本的な建設知識や資格取得を計画。
発注者支援を狙うなら、Excel関数やWordの文書作成など事務スキルを習得しておく。 - 資格取得を見据えた企業選び
どちらの職種も資格がキャリアアップのカギになる。
資格手当を積極的に支給する企業や、試験費用補助がある企業をリサーチすると良い。 - DXやITリテラシーを強みにする
デジタル技術の活用が進む建設業界で、ITに強い人材は重宝される。
CADやBIMツールの操作経験があれば、アピールポイントとして有利。 - 情報収集と比較検討
転職エージェントや求人サイトを活用し、具体的な募集内容や労働条件を比較。
「みなし公務員として働きやすい環境か」「残業代や休日取得状況はどうか」など、細かい確認が重要。
施工管理と発注者支援業務はどちらも日本のインフラを支える重要な職種です。
しかし、求められる働き方・スキルセット・キャリアの伸ばし方は大きく異なるため、安易に決めてしまうと後悔する可能性があります。



ぜひこの記事をブックマークし、他の記事も見ていってください!
他の記事では「施工管理で役立つ資格の難易度」や「発注者支援業務で覚えておきたいITツール」なども紹介しています。
あなたの理想の働き方や将来設計に合った道を、見つけましょう!
未経験であっても、建設業界は人材不足の状況が続いているため、チャンスは十分にあります。
自分に合ったキャリアを見つけ、充実したエンジニアライフをスタートさせてください。
コメント
コメント一覧 (2件)
[…] […]
[…] […]